私の手塚治虫
私の手塚治虫 (21) 峯島正行
人類滅亡の危惧 ジレッタの出現 ある日、門前市郎が、外出からもどり、自宅に入ろうとすると、高級車が彼のそばすれすれに走ってきて、急停車した。彼は車の勢いで跳ね飛ばされそうになった。が、車のなかからは、人品卑しからぬ、...
私の手塚治虫 (20) 峯島正行
「人間ども」から「ジレッタ」へ 前回まで、手塚治虫の長編漫画「人間ども集まれ」について書いてきたが、その底本としたのは、1999年(平成十一年)に、週刊漫画誌「漫画サンデー」の版元、実業之日本社から発行された単行本「人間...
私の手塚治虫(19) 峯島正行
無性人間の大団円 総理大臣の許可が下りる 木座神は総理大臣に会う決意をする。「あの戦争ショーを成功させるところは日本しかない。俺の執念だ」と総理大臣に会いに行く。戦争ショーについて、それこそ熱烈に説明し、援助を乞...
私の手塚治虫(18) 峯島正行
史上最大の戦争ショー 無性人間の素顔 無性人間の見本 前回まで、縷々と述べてきた無性人間とは、一体どんな体形をしていて、どんな性格で、その心理的性格的側面は、普通の人間とどう違っているのか、改めて検討しておこう...
私の手塚治虫(17) 峯島正行
太平天国の輸出品 大伴の真黒な腹の中 パイパニア戦争が終わり、生物学者大伴黒主は、天下太平、ゲリラだったリラ、パイパニアの軍医大尉だったリーチ、それから、生まれたばかりの第三人間の赤子とともに故国に帰国した。大伴は...
私の手塚治虫(16) 峯島正行
生殖ロボット第1号誕生 不可能な計画 「さて、次なる部屋じゃが」と言いながら所長のクランプ博士が,黒主を連れて行った部屋は、列車のように、真ん中が通路になっていて、両側にベッドが並び、取っ手がついていてベッドを引き出せる...
私の手塚治虫(15) 峯島正行
スペルミウムの採取 女性将校リーチ大尉 ここは、アジアの片隅にあるパイパニアという国の戦場。とある建物の中、戦場とは思えぬような豪華な寝室のベッドに、パイパニア美人といえばいいのか、すらりとした大柄な女性が、...
私の手塚治虫(14) 峯島正行
アトムの終末 人間はロボットの家畜 前回の最後で、その一端を紹介した「アトムの最後」という物語は、アトムの最後という表題そのままの物語である。この作品は、昭和四五年七月号の「別冊少年マガジン」に掲載された。手塚...